『あれから心配で心配で、○○(弟)の新しいケータイ番号に電話しても
留守電でつながらない。で、試しに昔のケータイ番号に電話すると
まだ解約してなくてつながるみたいだけど、電源が入ってなくて…』と
山口弁でまくしたて
『また夕方にでも弟に電話してみる。』と
不安だらけの声で電話をきった。
そして、夕方またまた電話が…
『あのねぇ、やっと○○(弟)の電話がつながったんやけど
俺はそんな電話しとらんって言われたよ!!』
『これは、あれかねぇ。私はてっきり○○(弟)と
思ったんやけど、ひょっとしてオレオレ詐欺かねぇ?』
『ガラガラ声だったけど、○○(弟)の声に似てるといえば
似てたんよねぇ。』
『でも、私が電話に出た時、オレ○○(弟)って名前言ったんよねぇ』
あれほど心配していた弟の電話が違っていたと
わかったとたん、その電話に事件性を感じ取り
母の中では、すでにオレオレ詐欺になっていた。
けれど、オレオレ詐欺は相手をパニック状態にさせ
(事故で至急金がいるとか、今お金がないと大変なことになるとか)
冷静な判断を見失わさせ、お金を振込ませるのが常套手段だ。
夜に電話してきて(銀行閉まっているし)、
しかも自分の携帯番号を教える(アシがつくし)
オレオレ詐欺っているのだろうか?と思いながら
『今度電話がかかってきたら、相手の話にのって
わざとだまされたフリして警察に突出したら?』という
提案に母は、
『そうやね!やってみる!』と正義感に燃えていた。
『でもねぇ、ニュースとか見るとなんであんな詐欺に
引っ掛かるのかねぇと馬鹿にしてたけど、
実際に自分がそうなるとホントわからんもんやねぇ!!』と
事件の当事者は興奮していた。
そしてその後、オレオレ詐欺の電話がかかってこないので
教えられたケータイ番号に電話してみると…
以前かかってきた電話は
オレオレ詐欺でもなんでもなく
ただの間違い電話。
間違って電話してきた男は、
自分の母と思い勝手に喋り
母は自分の息子と思って喋っていた。
そして、勝手に弟に重大な悩み事があり
大変な事態になっていると思いこんでいた。
というオチでございました。
なんだそりゃ…
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